2011年12月12日月曜日











観劇No.53

bpm「池田屋チェックイン」天王洲銀河劇場

2011.9.17.sat /18.sun

★★★★














日本人は新撰組が大好き。

ドラマ、映画、小説、漫画と新撰組が溢れていますね。

特に漫画はオリジナリティ溢れる人物造形、ストーリーが多いですね。

もちろん演劇界にも新撰組が溢れております。

しかし、「こりゃ面白い!やられたね!」と

膝をたたきたくなる新撰組芝居は滅多にないのです。


なぜか?

それはほとんどが教科書のおさらいだから。

エピソード再現芝居になる確率が高い。

これつまんない。

撰組がなにをしたかなんて、だいたい知ってるじゃないですか。

だもんでなんのプラスαもない再現芝居なんてまったく面白くないし観たくないわけですよ。


そこへきて「池田屋チェックイン」。

わたしはこれを超える新撰組芝居を観た事がありません!

これを観た後は、どの新撰組芝居も色あせるというもの。

数ある新撰組芝居が観るに耐えなくなった原因のひとつがこれだと言っても過言ではないでしょう。

撰組コメディの最高峰、それが「池田屋チェックイン」なのです!(私調べ)


現bpmの脚本演出家、浅沼氏が過去他劇団に書き、

何人かの演出家の手によって数度上演され、

そしてついに浅沼氏みずからの初演出でお届けするこの「池田屋チェックイン」。

しかも銀河劇場。


面白すぎて吐血。


ストーリーを知ってても、何度目でも面白い!

綿密な伏線、事実に引っ張られないオリジナリティは他ではお目にかかれません。

凄惨極めた池田屋事件をちょっと幸せに終わらせる脚本力、半端ないです。

そして個性的なキャラクターは全員愛おしい!


特に今回胸キュンしちゃったのは、土方歳三役の萩野崇さん。

池田屋チェックイン史上最も色っぽい土方さんでした。

今にも刀を抜きそうな鋭さと総司へのキュートな一面とのギャップがたまりませんね!


そして、多くの役者に演じられてきた沖田総司ですが、

浅沼氏が演じる沖田ほど可愛い沖田を観た事がない!マジで!

あれはヤバい。可愛すぎる。無邪気すぎる。飼いたい。


欲を言えば、この作品は銀河劇場よりはきもち小さい劇場が合っている気がしました。

なぜなら、オープニングや衣装やセットを豪華にしなくても、

脚本と役者の力で充分すぎるほど面白いと思うからです。


この作品に限らず、コメディは豪華な大劇場より小~中規模の劇場がちょうどいいのではないかと思います。

コメディの巻込み力っていうか、人の熱が伝わるギリギリの空間がそれだと思うのです。

今回の池田屋は、豪華さが邪魔だった気がしました。

そこだけが残念でしたけど、また池田屋を観ることができて、本当に幸せでした!



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観劇No.54

東京バンビ「ピクルス」下北沢OFFOFFシアター 

2011.10.1.sat

★★★☆☆














初バンビ。

今までのバンビとちょっと違うってチラシに書いてあったので、

今までのバンビを知らない分際で感想書くのもアレですけど、

真面目に芝居してるって印象でした。

以外とエモーショナルなのだなーと。


無気力でなんとなーく生きてる主人公が、

ガンでホスピスに入院している顔も忘れた小学校の同級生と何十年ぶりに再会。

死と向き合い、気持ちが動いていくストーリー。

ありがちですけどね、キライじゃなかったですね。


友人のために何かしてあげようと躍起になる主人公ですが、

実は小学生の時、自分自身がその友人をいじめていたってことを忘れてるんです。

それが発覚するところ、ドラマチックポイントだと思うんですよね。

が、以外とあっさり進んだというか。

でもそれが今っぽいというか。

空々しさが逆にリアルだった気がします。


ホスピスで同室の患者を演じていた櫻井さん、抜きん出てましたね。

乱暴な口調の中に見え隠れする死への恐怖とか絶望とか、

どうしようもならないことに対する諦めとか、弱さとか…

キャラクターのぐるんぐるんした想いが滲み出てました。

病室を出てく時に「あ、この人死ぬな」って予感。

あれが伝わってきた時、ゾクっとしました。


今度バンビさんは72時間演劇祭をやるらしいです。

24時間テレビの演劇版ってことですね(笑)

死者が出るんじゃないかな。大丈夫かな。



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観劇No.55

ろりえ「三鷹の化け物」三鷹市文化センター星のホール

2011.10.2.sun

★★☆☆☆

















初ろりえ。

ろりえっていったらもうアレの名前しか思いつかないわけですけども。

ええ。

「おんなのこにやさしい演劇ユニット」だそうです。

ええ。


えーとね、これはね、とにかくデカかった!!!

何がって、三鷹の化け物が!!!

あんなに巨大な生物(?)を劇場で観たのは生まれて初めてでした。

凄いなぁとしか(笑)

なんであの超メジャーな怪獣を登場させようと思ったのでしょうか。

脚本家、奇天烈すぎるよ!


ストーリーをめちゃ簡単に言うと、ニートが日本国天皇になる話です。

もっかい言うけど、脚本家、奇天烈すぎるよ!


天皇家が観たら何人かは極秘に始末されそうな危険なお話でした。

勇気あんなー。

たぶん、きっと、愛とか恋とか親子の絆とか、描きたいあったかいものがあるんです。

が、あの巨大怪獣の登場で吹っ飛んだわ!

なんだ!


でもセリフは上手いんだよね。

なんだ!


久しぶりに度肝を抜かれた演劇ユニットでした。

今度別の公演を観ることになったので、

いったいこのユニットはなんなのか、確かめてこようと思います。

では。






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