※文科省非公認
三度の飯よりも歴史が好きな、本の虫ならぬ歴史の虫。
勝手な解釈で、歴史をカジュアルにお届けします。
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夏も終わりにさしかかる今日この頃ですが、
今回注目するのは、この人。
今回注目するのは、この人。
親鸞。
この上記の屏風絵は、昨年、親鸞七百五十回忌にあたり、
「スラムダンク」、「バガボンド」で知られる井上雄彦氏が、
正式に東本願寺からの依頼を受け制作した屏風絵です。
正式に東本願寺からの依頼を受け制作した屏風絵です。
(画像をクリックすると拡大します)
※概要はこちら→『親鸞屏風』
お名前はなんとなく聞いたことがあると思いますが、
仏教の宗派のひとつである『浄土真宗』を開いたお方。
日本で一番多い宗派が、『浄土真宗』だと言われています。
法事のときに自分の宗派を初めて知ったりするものですが。
日本で一番多い宗派が、『浄土真宗』だと言われています。
法事のときに自分の宗派を初めて知ったりするものですが。
仏教の宗派といえば、この他にも、
天台宗(開祖:最澄)、真言宗(空海)、浄土宗(法然)
などなど、たくさんあります。
その中でも、特に日本人に人気があるのが、
『浄土真宗』(親鸞)だと言われています。
天台宗(開祖:最澄)、真言宗(空海)、浄土宗(法然)
などなど、たくさんあります。
その中でも、特に日本人に人気があるのが、
『浄土真宗』(親鸞)だと言われています。
あと、これはTVでみたのですが、
不景気になるとなぜか“親鸞ブーム”が起きるそうです。
不景気になるとなぜか“親鸞ブーム”が起きるそうです。
ここ数年、「親鸞」の関連本もたくさん出版されてますよね。
(五木寛之さんの「親鸞」も大ヒット!)
(五木寛之さんの「親鸞」も大ヒット!)
まず、親鸞の『浄土真宗』を語る上で避けて通れないのが、
法然上人の『浄土宗』です。(いきなりややこしくてスミマセン!)
親鸞と法然上人。
このおふたりは切っても切れない関係です。
コンビで覚えてください。
法然上人の『浄土宗』です。(いきなりややこしくてスミマセン!)
このおふたりは切っても切れない関係です。
コンビで覚えてください。
師匠である法然上人のもとにいた親鸞が、
『浄土宗』より“真(まこと)”へ行くという宗派、
『浄土真宗』という新しい宗派を立ち上げました。
『浄土宗』より“真(まこと)”へ行くという宗派、
『浄土真宗』という新しい宗派を立ち上げました。
ちなみに、後の時代になると、「真」というのが、
何をもって「真」なのかという意見があり、
『浄土宗』の側からは『浄土真宗』のことを
『一向宗』と呼んだりするそうです。
何をもって「真」なのかという意見があり、
『浄土宗』の側からは『浄土真宗』のことを
『一向宗』と呼んだりするそうです。
それでは、当時の時代背景ですが、
時は、鎌倉時代。
国中で飢饉や疫病が発生し、
庶民の暮らしは地獄のようでした。
庶民の暮らしは地獄のようでした。
一般ピープルは生きる希望をなくし、
暗い暗黒の時代が続いていました。
そして、この点も重要なのですが、
この時代の仏教というものは、
お寺にお布施や仏像などを寄進できる暮らしが豊かな人々、
いわゆる貴族や有力武士といった
ブルジョア階級の人たちだけの感じが強いものでした。
五重塔なんか、今でいう六本木ヒルズ?!
高層ビルならぬ富の象徴だったかも・・・
※あくまでも個人の推測です
とにかく、仏教というものが、
庶民からしてみると、
縁の薄いすごく高貴でインテリな存在だったのです。
この時代の仏教というものは、
お寺にお布施や仏像などを寄進できる暮らしが豊かな人々、
いわゆる貴族や有力武士といった
ブルジョア階級の人たちだけの感じが強いものでした。
五重塔なんか、今でいう六本木ヒルズ?!
高層ビルならぬ富の象徴だったかも・・・
※あくまでも個人の推測です
とにかく、仏教というものが、
庶民からしてみると、
縁の薄いすごく高貴でインテリな存在だったのです。
そんなときに庶民の仏教として登場したのが、
この『浄土宗』&『浄土真宗』だったのです!
五木さんの著書「親鸞」にも書かれていますが、
仏教というものは、それまでずっと、
比叡山というお山の上のものという
庶民には極めて遠い存在だったのです。
そんな仏教が山を下りて街にやってきたのです。
法然上人も親鸞も、
ブルジョアだけのためになっている
現状の仏教のあり方に疑問をもっていたからです。
ブルジョアだけのためになっている
現状の仏教のあり方に疑問をもっていたからです。
ちなみに、ふたりはそのまま行けば、
エリート街道まっしぐらの超エリートお坊様だったのですが、
その道を捨てて庶民のための布教という道を選ぶのです。
そのあたりの説明はこの名作をどうぞ!(伝え方がうまい!)
↓↓↓
「これいうなれば、鎌倉時代のフリー宣言、ですか。」
※CMから引用
この法然上人がきっかけとなり、
仏教は庶民へと広がっていきます。
仏教は庶民へと広がっていきます。
そんな偉大なる師匠の教えを、
さらに庶民のものにするために、
さらに庶民のものにするために、
親鸞は自らの解釈で『浄土真宗』を広めます。
すごい挑戦です。
すごい挑戦です。
親鸞はこう言います。
「ホントのこと言うと、師匠(法然上人)が言うような念仏すら唱えなくていいんだよ。
念仏よりも大事なことは、阿弥陀如来様を信じる心ってこと。
念仏を一生懸命唱えるよりも、純粋に信じることを大切にした方が救われるんじゃないかな。」
念仏よりも大事なことは、阿弥陀如来様を信じる心ってこと。
念仏を一生懸命唱えるよりも、純粋に信じることを大切にした方が救われるんじゃないかな。」
という考え方です。
信心さえあれば何にも必要ない(信心為本)、
というわけで、通販の宣伝文句ようになりますが、
というわけで、通販の宣伝文句ようになりますが、
『浄土真宗』はだれでも、いつでも、はじめられる!
仏教になったのです。
念仏を唱える教材も場所すら要らない。
仏教になったのです。
念仏を唱える教材も場所すら要らない。
この革新的な教えが、さらに庶民の間で大流行を起こします。
(しかし、革新過ぎて既存権力から親鸞聖人は都を追われます。
その流罪先の新潟や関東で布教活動に精進します)
その流罪先の新潟や関東で布教活動に精進します)
「大切なのは、本質をみること」
派手な法衣やしきたり。
広大なお寺などを良しとしなかった親鸞。
この姿勢こそが、
現代の社会に受け入れられている理由なのではないかと、
広大なお寺などを良しとしなかった親鸞。
この姿勢こそが、
現代の社会に受け入れられている理由なのではないかと、
思うわけです。
以上、ざっとですが、
親鸞の『浄土真宗』のことカンタンに説明してみました!
宗派なんて気にするのは、
普通の人だと法事のときくらい。
普通の人だと法事のときくらい。
でも、そんな仏教の宗派にもいろんな歴史があり、
いろんなドラマがあるのですね。
そういう視点でお寺巡りをすると、
これまた違うおもしろみがあるものです。
そういう視点でお寺巡りをすると、
これまた違うおもしろみがあるものです。
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余談になりますが、
親鸞の考えは今にもしっかり受け継がれています。
たとえば、『浄土真宗』の法事は、
他の宗派に比べるとあまり手がかからないそうです。
先日の法事のとき、叔母さんたちがこのことを話していました。
(ということは、他の宗派はそんなに大変なのか・・・)
※地域での違いもあります!
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