ビートルズ第5のメンバーとも言われた
伝説的なプロデューサー、ジョージ・マーティン。
(ちなみにまだ在命です。)
彼は、デビュー前後の荒削りなビートルズに、
クラシックを聴かせることで、音楽的な素養を
身につけさせ、後の成功に導いたんだそうです。
どんなジャンルの音楽も、大ざっぱに言えば
メロディー・リズム・ハーモニー(コード)の
3要素からできている、という点に関しては一緒。
クラシックの時代に培われた音楽上のアイデアは、
現代のポップスにも使うことができます。
今回はそんな、ポピュラーミュージックの中に
生きているクラシック音楽的手法(の超代表例)に
スポットを当てます。
何か面倒くさそうと、思わずにに…。
一部のヒットソングに共通する「パターン」が
わかります(たぶん)。
まずは、こちらの曲の冒頭をお聞きください。
日本ではなぜか卒業式などで使われている
(それゆえにクラシックアレルギーの原因のひとつになっている)
(それゆえにクラシックアレルギーの原因のひとつになっている)
パッヘルベル作曲、「カノン」。

ヨハン・パッヘルベル(1653-1706)
彼に関する重要な資料の多くが第2次大戦で失われている。残念。
冒頭の「レ→ラ→シ→ファ♯→ソ→レ→ソ→ラ」
という美しい音階(コード進行)が有名ですが、
実はこれ、ただキレイなフレーズであるだけでなく、
「大逆循環」
と呼ばれる音楽上の一大発明なんです。
と呼ばれる音楽上の一大発明なんです。
これに当てはめて曲を作れば、だいたいいい曲になる
という魔法のような(且つ麻薬のような)パターン。
その証拠に、いまのポピュラーミュージックでも
よく使われています。
いいですか、もう一度、上の動画の冒頭を聞いてから…
試しに↓この曲の00:21~を聞いてみて下さい。
気がつきましたか?
「涙の数だけ強くなれるよ~」というサビの裏で
ズーン、ズーン…と流れるベース音の進行が
大逆循環を刻んでいるのです。
↓では次に、この曲の00:24~。
ブッブッブッブッ…と8ビートを刻んでいる
ベース音が大逆循環になっています。
(サビの部分も同じコード進行です。)
他にも、↓この曲の00:09~の、ズンズン…というベース音。
↓この曲の00:28〜は、後半がちょっと曖昧ですが、
フレーズの前半はベースが大逆循環をなぞっています。
↓リズムを工夫して分かりにくくなっていますが、
01:33~のサビの部分のベース。
↓ライブ音源だから聞き取りにくいけど、00:02~のベース。
↓海外の有名どころでは、こちらの00:20~。
パッヘルベルがカノンを作らなかったら、
これらの名曲は生まれなかった…
とは、音楽史をよく知らないので言えないのですが、
400年以上前のアイデアが今の音楽に影響していると思うと、
パッヘルベルの偉大さをわかっていただけるのでは
ないかと思います。
それにしても、励まし系ソングには大逆循環が多い…。
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