2012年2月14日火曜日

「宅見君への手紙」 vol.30








-東京ちゃん(とうきょうちゃん、英語表記:Tokyo chan)は、
東京に行ってええかっこをしている人に対するジェラシーと
地元を捨てたことに対する軽蔑を込めた上京した人のことを称する関西弁である。-
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19の頃、

なにをするでもなく、
いつも宅見君のマンションに
集まっていた。


「あのクルマが欲しい」

「あのバイクに乗りたい」

「あの娘とつきあいたい!」


という、
ティーンネイジャーならではの
直球な欲求を日々議論していた
ある日、

宅見君の部屋に
一通のハガキが届いた。


それを再現してみました。

これ























↑イメージ




警察官の親父ならではの手紙だと、
当時の僕たちは
軽く笑い飛ばして

クルマも、
バイクも、
カワイ娘ちゃんも
すべて手に入れ、

まもなく弾けるバブル経済の
ど真ん中にいた学生時代。


いま、東京で
クルマが欲しい!!!
と猛烈に言ってる仲間がいる。


「そんな希望もかなえられないで
 東京で働く意味なんて
 あんのか?!」


当時の僕たちならまちがいなく
こういうだろう。


消費の価値は、
体験した者にしかわからない。

いまこそ、
先にとっておいた希望だと思って
ココロの思うままに行動すべきだ。

だって、人生は一度っきりしかないから。



いまでしょう!(参考イメージ)













そう思う。



お父さんを尊敬し、
銀行を辞めて警察官になった
宅見君のことしの年賀状には、


「西宮署に移動!」


とだけが書かれていた。


血は争えない。





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