





まんぷく回に度々出てくる「ギャラリー」という言葉について
ちょっとだけ、内容薄めでお話したいと思います。
「ギャラリー」。(=画廊)
なんか響きが洒落てますが
そもそも「ギャラリー」てなんなんでしょう。
wikiには「美術作品を展示するスペースのこと。」とあります。
たしかに、“スペース”というのは的を得ているように感じます。
「施設」というよりは、感覚的に「突然出没する“スペース”」なんですよね。
だからこちらも日常の延長上にふとそのスペースに入り込んで
心を休めたり、
いつもとは違うことを考えたりするのが
自然の行いだと思っています。
できることなら、いつも発見や感動があったり
居心地のいい場所であってほしいものですが、
なかなか自分に波長の合うスペースを見つけるのは難しいものです。
私が主に足を運んでいるのは
公共的なギャラリー(区民ホールなどに併設されているような)ではなく
商業的ギャラリーです。
ここでいう「ギャラリー」とは常に
商業を目的としたギャラリーを指しています。
あまりつっこまれると厳しいのですが
私でも把握しているギャラリーの基本中の基本を
ここらあたりでまとめてみますと…
① 無料です。
美術館と違ってお金は大概取られません。
お洋服のお店みたいなもので
買うのはもちろん代金を払わなければいけませんが
見る分にはロハなのです。
②分類できます。
一口にギャラリーといっても、
いくつかの特性があって分類することができます。
これを知っていると行く前には
だいたいギャラリーの雰囲気が掴めます。
A『貸しギャラリー』。
作家さんからお金をもらって場所を貸すギャラリー。
売り上げの手数料も何パーかもってっちゃいます。
日本のギャラリーはほとんどこちらのシステムです。
B『プライマリー・ギャラリー(企画ギャラリー)』
美術商が自ら作家を選んできて展示し、
顧客に販売することで収入を得ます。
ギャラリーの特性が出やすいし、
まだ名の知れない作家さんをいち早く紹介してくれるので
私は普段もっぱらこれらに足を運んでいます。
C『セカンダリー・ギャラリー』
印象派やピカソなどすでに流通している作品を
オークションやコレクターから
仕入れて販売するギャラリー。
私はあんまり興味ありません…
以上。
ええっ、2項目しかないよ!
そうなんです。私が人に説明できるのはギリここまでです。
ふーあぶないあぶない。
補足ですが
ギャラリーによってはAなんだけどBもしてるよ、とか
全て厳密に分類することはできないかもしれません。
でも、ざっくりと分けるならこのくらいなんじゃないでしょか。
たぶん。
東京のギャラリー分布図は
やはり銀座近辺に集中していると思いますが、
バブル崩壊以降、
馬喰町はじめ茅場町や清澄白河などにも分散してきているようです。
先日ご紹介したかつての「食糧ビルディング」しかり「馬喰町」しかり
「あそこらへん(わりと都心に近くて)安くて広い場所が空いてるぞ!」
となれば住み着きだすのがギャラリーです。
たくましい。
どうやら神田・馬喰町・浅草橋・日本橋を結ぶ地域を
「セントラルイースト東京(CET)」とか言って
盛り上げようとする動きもあるそうで…
で、今回はなぜにギャラリーの事をまとめたかといいますと
自宅の近く5分ほどにも、いいギャラリーが出来(て)たんです!!
(がっかりしないでー)
もちろん、上記でいう②ーBです!
しかも、展示してた作品がけっこう好み!
意味深な表現にじっと魅入ってストーリーを想像してしまいます。
なんか物悲しいけれど、ミニチュアなサイズに
ひそやかな人間の営みを感じて愛おしく思いました。
この作家さんはまだ1981年生まれのまだ若い方です。
でもすごい技術力。
雰囲気と表現が
ドイツの作家シュテファン・ヴァルケンホールに似てるように思うけど…。
↓
家の近所に好みのギャラリーが出来てたなんて。
頑張ってCETエリア(近辺)に住んでてよかったなぁ…と
しみじみ「ギャラリー」の根本から振り返ってしまうくらい
嬉しい出来事なのでした。
観劇No.9
演劇集団アーバンフォレスト「真夜中の取調室」
2010.5.5.wed シアターグリーンBIG TREE THEATER
★★★☆☆
〈あらすじなどはこちら〉http://www.urbanforest.jp/
ここの女優さん、誰かに似てるなぁと思っていてこないだ気付きました。
椿鬼奴でした。
以前知り合いが出演した時とても面白かったので
観に行くようになったココ。
DM特典でチケットがお安くなったりする心配りが
貧乏人にはたまりませんよありがとう!
個人的に、大きな劇場よりも
観客と近い中くらいの劇場が似合う気がします。
だから今回ばっちりでしたね。
ミステリーコメディと銘打った今作のストーリーはこうです。
ある夜、小さなジャズバーで殺人事件が起きます。
目撃者は5人。
常連の女性、カップル、寡黙な成年、そしてバーテン。
刑事は5人を個別に事情聴取しますが、全員の証言が全く違うのです。
嘘をついているのは誰か?犯人は?何のために嘘をつくのか?
果たして刑事は事件の裏に隠された真実を暴くことができるのか!?
あらすじがすでに面白そう~!
ミステリー好きにはたまりません。
用事があったのにこれ読んでついつい行っちゃいましたもん。
取調室での会話劇を期待して。
というのも、わたし1部屋の中で事件が起きる話が大好き。
映画でいうと「チャイニーズディナー」や「2LDK」。
(両方とも堤幸彦監督だわ)
誰に言っても理解されないチョイスなんですけどね…
「チャイニーズディナー」のIZAMは最高ですよ!
話を戻しますが、これ面白かったです!
まずセットがいいなぁと。
ジャズバーの上部にせり出す形で取調室が作られていました。
1階がジャズバー、2階が取調室、と言えば解りやすいですかね?
同じ空間に2つの場所が混在するセットはとても演劇的ですね。
余談ですけど、演劇ではスポットライトだけで別の場所を表現できます。
(ドラマでもたまにありますね、急に妄想に入るシーンとか)
舞台上はただの空間ですが、役者の見ている風景が伝わってくる時があって、
そういうとき、人間の想像力ってすごいなぁと思います。
これはネタバレすると面白くないので
くわしくは書きませんけど、(再演する可能性もあるしね)
良く出来たストーリーで、
誰かに話したくなる「シックスセンス」系の結末でした。
犯人、というか、からくりがわかった時は思わず
「あなたはだぁれ!?」とつっこんでしまいましたが(笑)
いろんな疑問がラストできゅーっとまとまってスッキリ!
でもでも、一番最後の没シーン?は再現しないほうがわたしは好き。
せっかくかっこよく感動的に終ると思ったら!
作者の照れですかね~?
ちょっとガクッときちゃいました。
シリアスに終るのは悪くないと思うのですがね。