2012年5月31日木曜日

どこかできいてるクラシック⑤












↑タイトル、チャンナカ先生が作ってくれました。ありがとうございます。)


新聞を読んでいると、
ソフトバンクという会社について
不思議に思うことがあります。

いろんな事業の買収とか投資とかの話に
名前が出てくるけど、その資金は
どこから出てくるんだろう、とか。

いろんな値引きキャンペーンやら
何やらやってるけど、その資金は
どこから出てくるんだろう、とか

Yahoo!の看板掲げてるのに、
裏で動いてるサーチエンジンは
Googleのものらしいけど、
どんな交渉やってるんだろう、とか。

あれだけ官庁にたて突いたりしてるのに、
ホリ◯モンみたいに、社長が社会的に
抹殺されたりしないんだろうか、とか。


広告活動でも、不思議なもので、
最後発の携帯キャリアなのに、
最も長いシリーズ広告に成功している。
(お父さん犬は果たして何歳になったのか…)


まあ、それだけ、企画制作スタッフに
ジーニアスが揃ってるってことなんでしょうけど…。



今日はそのソフトバンクのCMに使われている
クラシックの曲について。


ちょっと昔ですが、
ソフトバンクがボーダフォンを
買収したばかりの頃のCM。

このCMで「予想外」という言葉が
ブレイクした記憶があります。





「ズーン、チャーン、ズーン、チャーン…」
と背後で鳴っている重厚な音楽。

映画やゲームのBGMのようでもありますが、
正体は、今はなきソ連の作曲家・プロコフィエフの
代表作であるバレエ組曲。














セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)
亡くなった日が偶然、スターリンと一緒。


タイトルは「ロミオとジュリエット」。

もちろんシェークスピアの有名な悲劇に基づいたもので、
中でもCMに使われたのはモンターギュー家と
キャピュレット家の対立を表す場面のものです。


曲も重いし、物語のエンディングも悲劇的だし、
企業を買収して新しくやり直す際のCMにしては
縁起がよくないと思うのですが、、


それもまた、「予想外」ということなんでしょうか。



2012年5月24日木曜日










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観劇No74
「新撰組異聞 PEACE MAKER 再炎」 
シアターGロッソ 2012.4.15.sun
★★★★★







昨年上演されたピスメ再炎! ←こじゃれてる。


ピスメは個人的に「2011年イケてたオープニングナンバーワン!」
毎日でも観たい作品でした。
一部キャストチェンジして挑む再炎は、
はてさてどんな進化をとげているでしょうか!

って、面白興奮して吐血ッ。

内容はほぼ一緒ですが、初演よりも原作に忠実に描かれており、
新しいシーンが追加されてました。
(初演を観て気に入り、原作も読んでみたんですよ~ふふ~)

スクリーンに映るCG映像もグレードアップ。
特に局中法度を読み上げるシーンの鎖の映像が素敵でした~

聖闘士星矢の舞台も映像とコラボすればいいのにね。ね。

新撰組ってだけで眉間にシワのよる私ですが、これは別腹!
なぜって、
兼崎さん演じる土方歳三がどわい好きだからだお!(ドヤー)

兼崎さんが好きなのか、兼崎さんが演じてる土方さんが好きなのか、
たぶん両方ですが、殺陣姿も麗しい長身の土方さんが、
ひく~~~く響く声で発する「ナ行」が異常に好きです。
ナニヌネノ。

らぶっ!!

ピスメの見所の一つは日々変わるアドリブ芝居。
中でも沖田・土方のおふざけコーナーは神がかってます。
ここでしか観られないお茶目な沖田・土方に出会えます。
ご飯3杯いけます。
沖田に放浪される土方さんがあたしゃ大好物だよーーーーーー!!

らぶっ!!

と、土方さんのことしか言ってませんが、
正直私、ピスメに関しては土方さんを観にいってるのでいいんです。
そんな楽しみ方もあるんです!

文句はみとめん!



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観劇No75
空想組曲「深海のカンパネルラ」
赤坂レッドシアター 2012.4.15.sun
★★★★☆













おお、何とも感想の書きにくいお話だったことよ…!
書こうとすると手が止まる。

日常のリアルと物語のファンタジーを融合させた世界観が特徴の空想組曲。
今作は友人の死を扱ったお話。

一言で表すと、美しいお芝居!と感じました。
役者陣の演技は申し分なく、セットも音楽も照明も芸術的。
(人がモノクロに見える黄色い照明の使い方が素晴らしい!)
美しい。
しかし刺々しい。

これきっと、観る人の経験値によって、ずいぶん感じ方の違うお話だと思う。
私は、小さい小さい光を見つけましたよ。

親友を海の事故で亡くした主人公のリクは、
大学にもいかず部屋に籠って「銀河鉄道の夜」の世界に没頭して行く。
妄想の中でリクはジョバンニとなり、
カンパネルラ(亡くなった友人のケンジ)と銀河鉄道で旅をする。

ひきこもるリクには、心配してくれる姉や友人がいるけど、
ケンジとの思い出に逃げて、未来へ歩き出そうとしない。

思い出をちゃんと思い出して、忘れて、未来への一歩を踏み出せるのか。
その葛藤が描かれてました。

息苦しくて痛々しいシーンに胸を痛めたりもしましたが、
比較的ニュートラルに観劇。
おやおや?今回の私は空想組曲をこんな感じで観ちゃうわけ?
なんて思ってたんですけど、
ラストでは急に、本当に急に、待ってましたとばかりに涙が溢れ…
これにはびっくり。
解脱した感じ(笑)
そうか、ここへ至るための数時間だったか、と。

印象に残った役者さんを上げようと思ったけど、
全員よかったのでどうしよう…(笑)

リク役、多田さんの爽やかさと狂気をいったりきたりする演技には釘付け。
ケンジ役の篤海さんはとにかく嫌味のないイケメン!
輪から外れた時の表情が捨て犬のようで切なくなりました。

小玉嬢は相変わらずの存在感と面白さ!
大好き!大好き!!大好き!!!

初見だったとかげさんも不思議な佇まいで魅力的でした。
石黒さんのザネリもうざくって最高!

でも、一番印象に残ってるのは、車掌&ケンジの父を演じた古川さん。
振り向きざま車掌から父へ変わる瞬間があったんですが、
その変身の鮮やかさに驚きました。
本当に人が変わったんです。心底びっくりした。
ベテランの凄さを感じました。

星が好きだったケンジは深海へ、
水族館が好きなリクは天空へ想いを馳せる。

見終わってタイトルの意味を考えたとき、
また泣きました。


2012年5月22日火曜日










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観劇No71
VISUALIVE「ペルソナ4」
池袋サンシャイン劇場 2012.3.19.man











大人気ゲームペルソナ4が「ビジュアライブ」と銘打って舞台化。
視覚に特化したパフォーマンスと
俳優の生の演技をスタイリッシュに融合させた、
まったく新しいライブエンターテイメントが誕生したそうです!
これを簡単にいうと、映像と芝居のコラボってわけです。
わっかりやす~い!

私はゲームをしないのでペルソナ詳しくないんですが、
(アニメDVD観て予習はしました!)
総合的にクオリティが高くてよかったです!
もうね、

キャラクターの再現度高すぎでしょーーーーーー!!!

って。
動きや喋りから、みなさん研究なさったんだろうな~という気配がびんびん伝わってきました。
嬉しいだろうなぁファンは。

中でも感動を覚えるほどにそーーーーっくりだったのが、小西先輩。
(「そこ!?」ってツッコミ入りそうだけど
小西先輩はアニメでは速攻で死ぬので、印象は薄い方なんじゃないかと思いますが、
舞台の小西先輩の存在感ったら凄かった。
顔も姿も声も喋り方も仕草も完璧に小西先輩でした。
これには本当に感動しました。

原作モノはストーリーどうこうも大切ですが、
絵にどれだけ似てるか、動きや声を再現できるか、というのが大きい。
ペルソナ4、見事に再現してました!

ストーリーはやや早足だったけど、
原作を知らなくても楽しめるギリギリレベルにうまいこと落とし込んでいて、
さすが浅沼さんだなぁと思いました。
人生いいことばかりではないけれど、希望は必ず見つかる。
明日も頑張ってみようと思わせてくれます。
う~ん、上手だなぁ!

ペルソナ召還シーンもかっこよくて痺れた~。
ああいうファンタジーなシーンに映像表現は最適ですね。
これから映像と芝居のコラボ、どんどん増えそうな予感!



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観劇No72
山本プロデュースJAPAN「Lesson」
阿佐ヶ谷アートスペースプロット 2012.3.24.sat
★★★★★


















大の大人が全身全霊のくだらなさでお届けする宴会芸、

それが山本プロデュースJAPAN!

私語可、飲食可、観劇の常識を打ち破る暴れん坊集団、
それが山本プロデュースJAPAN!

愛すべきバカヤローたち、
それが山本プロデュースJAPANなのだーー!!!

今回もめっちゃくちゃ面白かったです。
会場も大爆笑。
愛されております山本プロデュースJAPAN。

少年漫画のキャタクターが作品の枠を越え馬鹿馬鹿しく共演するこの団体、
今回の胸キュンキャラは「ジーザス」から殺し屋ジーザス!
面白すぎるよジーザス!地獄の女神から愛された男!

少年漫画の「THE かっこいい」を体現したかのようなジーザス。
中二病まっさりな台詞と動きに、
会場の特に男性陣から「かっこいい~!!」と歓声が飛ぶ。(私語可だからね)
度を超したかっこよさは面白さに変わることを、私は初めて知りました。
勉強になるなぁ。

あ!あと斉藤一(るろうに剣心)を演じてたのが大佐藤さんだって
最後まで気付かなかった自分ヲイ!(笑)
あんなに顔だしてたのになんで気付かなかったんだろう。
黒髪大佐藤さんかっこよかったよ。




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観劇No73
X-QUEST「七人の白雪姫 ~同時上演~七人の桃太郎」 
吉祥寺シアター 2012.3.25.sat
★★☆☆☆











カオス…www


物語があるようでないしないようであるっぽいけど、
一体全体どこを目指しているんだかわっかんないよママン。

面白いっちゃ面白いけど全然面白くない気もするし、
感想が一向に定まらないよ嗚呼ボクはもう眠いんだパトラッシュ。

あの~素朴な疑問、演じているみなさんは理解なさってるんでしょうかね?
なんだかね、大風呂敷広げたけど収拾つかなくなったんで
ぐっちゃぐちゃにして整えてみました☆って感じ?
タイトルがいいだけにちょっとこれはどうなんだメーテル。

役者陣のエネルギーだけは凄まじいものがありました。
役者のエネルギーは満点です!




2012年5月21日月曜日











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観劇No68
「90ミニッツ」 
PARCO劇場 2012.2.18.sat
★★★★☆













初・三谷劇やっほい!
三谷さんが「笑い」を封印しての、西村雅彦×近藤芳正 二人芝居。

喜劇作家が笑いを封印したら何が生まれるのか興味がありました。
が、うーん。

舞台は大学病院の一室。
交通事故にあった息子が今まさに虫の息である父親(近藤さん)に、
手術に必要なサインをするよう説得する整形外科副部長(西村さん)。
息子は90分以内に手術をすれば助かるけれど、
父親は宗教的な理由から輸血を断固拒否!
命を救いたい医師と、それでも輸血を拒否する父親の、
正義と倫理の戦いが繰り広げられます。

セットはシンプルに机とイスと電話。
舞台中央天井から一筋の水が砂時計のように流れ続けていて、その音がBGM。

人は立ち位置で正義が変わりますよね。
父親も医師も、瀕死の息子を軸に揺れます。
父親は宗教、医師は大学病院での自分の立場。
言い合っているうちに気持ちが動いて立場が逆転したり、
そういうのが面白かったんですが、少し単調。

いくら宗教上の理由とはいえ、
数分で死ぬ息子に輸血させない親という設定がリアリティなく、
共感できずちょっと残念!

けどけど、西村さんと近藤さんの演技を存分に堪能しました!
これはもう男と男の決闘。
西村さんはTVドラマの情けない役のイメージが強かったけど、
めちゃくちゃ男前なんですね。惚れた。

ラストの沈黙はよかった!
あんな重苦しい沈黙を大人数で共有できる機会は滅多にない!


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観劇No69
あひるなんちゃら「まあまあだったね。」 
下北沢OFF・OFFシアター 2012.3.3.sat
★★★★☆

おっさんらが喫煙所で立ち話するだけの男だらけの70分。
面白かった!また見たい!

バネを作る工場の昼休み、喫煙所に集まってダラダラ会話する男たち。
喫煙所と言っても、社長の一存で禁煙になったので、
コーヒー飲んだり、社長をいじったり、宇宙飛行士になった元同僚が遊びにきたり、
大きな事件もなく目的もなく、ただただダラダラ喋ってるだけ。
なのに爆笑しちゃいましたよ。
台本も台詞もうまいですね~力抜けてていいですよね~
も、大好き。

キャラも立ってましたしね。
中でも三瓶さん演じる課長(だっけか??)はひどくツボ。
平常時とパニック時の振り幅もよかったですし、
細かいことは気にしない柳のようなスタンスに危うく惚れそうになりました。
あ、間違えました惚れました。

宇宙飛行士になった元同僚。
宇宙へ行った時の感想を求められ、彼は「まあまあだったね」と答えます。
男たちはもっとドラマチックな答えを期待していたのでがっかりしますけど、
私はこの「まあまあだったね」がひどく気に入りました。
大層なことをした人は大層なことを言え、みたいな期待を裏切る気の抜けた答え。
偉い人もきっとそんくらいのことしか思ってないんじゃないの〜?


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観劇No70
瀬川塾「凄い金魚」
築地ブティストホール 2012.3.16.fri
★☆☆☆☆

タイトルが素敵。
金魚に対して「凄い」って言葉使ったことないわ。
「凄い」と「金魚」のマッチング、いいですよね。
想像が膨らんじゃいます。

ほんで、見終わった印象はサザエさん。
もしくは渡る世間は鬼ばかり。
昭和のホームドラマといった感じでしょうか。

残念ながら、渡る世間を1時間観ていられない私にはちょっと退屈。
大事件がいっぱい起きていたんですけど、終始ニュートラルな印象。
きっと年配の方が想像する「舞台のお芝居」って
こういう芝居なんだろうなぁ。




2012年5月10日木曜日

【番外】歴史は、偉人だけのものじゃない!


※文科省非公認
三度の飯よりも歴史が好きな、本の虫ならぬ歴史の虫。
勝手な解釈で、歴史をカジュアルにお届けします。
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今回は歴史ネタではありませんが、
この場を借りて言いたいことがありましたもので。


ひとことで「歴史」と言っても、
そこには、名も知れないごく普通の人たちの人生だってあったはず。

有名な武将やお侍、茶人や貴族、
お坊さんや歌舞伎役者たちだけが
生きてきたわけじゃない!!!

教科書に載ってなくたって、
商人も、町人も、農民も、
みんな必死で生きてきたんだー!


ということです。

実はこれを気づかせてくれたTV番組があるのです。
正直、これを観るまでは、
あまりそんなこと意識したことがありませんでした。

それが、今期シーズン4に突入した「タイムスクープハンター」。
(NHK 毎週火曜日・22:55~  出演:要潤、杏、その他)
これが、とてもいいんです。


ドラマじゃないんです。情報番組でもないんです。
ドキュメンタリーなんです。撮り方が。

設定は、未来からジャーナリストとして派遣された要潤が、
当時の時代の生活を取材するということ。


あのブレアウィッチやクローバーフィールドを彷彿とさせる
ドキュメンタリータッチで描いた演出なのです。
※演出は有名な映像クリエーターのようです。

街中の雰囲気も、人々の暮らし方も、
衣装も、髪型も、とってもリアルなんです。
(セリフも当時の言葉に近づけようとしています)

そして、これが一番言いたかったことなのですが、
取材対象(つまり主人公)が、名も知れぬ町人や農民たちなのです。


さらにおもしろくしているのが、
毎回取り上げられるテーマがマニアックすぎること!



たとえば、当時の習わしを紹介したシリーズ。

●「熱狂!初カツオ争奪戦」
江戸で流行った“初もの”ブーム。
中でも人気があったのが、食べると寿命が750日延びるとされる初カツオ。
数少ないカツオを町人同士が奪い合う大争奪戦をしたり。

●「決戦!修羅場の妻たち」
離縁された妻が、元夫の再婚相手(新妻)の家を襲撃する習わし。
前もって予告し新妻の方も元妻を迎え打つ。
いわばゲームのようなもので、最後は仲裁役が入って丸くおさまる。


職業紹介シリーズでいうと、


●「のろしを上げよ!」
平安時代、九州・対馬に配置されていた「のろしの番人」。
海をゆく船を交易船か海賊船か見分け、
のろしで陸地に知らせることに命をかけた男たちがいたこと。

●「髪結い ちょんまげ騒動記」
髪が薄くなってしまったお侍のところにお忍びで出張する髪結い職人の話。
武士は、ちょんまげが結えないと引退するという決まりがあったため、
カツラが外れるとタダじゃすませられない髪結い職人がいたこと。

といったように。

名もなき人々のリアルな人生にフォーカスし、
当時の人々が精一杯いきていた日々を教えてくれるTV番組。

時代に合わせて、教科書なんかに載っていない
さまざまな職業やしきたりがあったこともとてもよく分かります。

偉人たちのようにドラマチックじゃなかっても、
町民ひとりひとりの人生も、立派な歴史。

ということは・・・


いま生きている自分の人生だって、
立派な歴史になるはず!!


と励まされたりなんかして。


番組HPには他にもまだまだ載ってます!
こちらをチェック↓


ぜひ、観てみてください〜。