2012年5月21日月曜日











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観劇No68
「90ミニッツ」 
PARCO劇場 2012.2.18.sat
★★★★☆













初・三谷劇やっほい!
三谷さんが「笑い」を封印しての、西村雅彦×近藤芳正 二人芝居。

喜劇作家が笑いを封印したら何が生まれるのか興味がありました。
が、うーん。

舞台は大学病院の一室。
交通事故にあった息子が今まさに虫の息である父親(近藤さん)に、
手術に必要なサインをするよう説得する整形外科副部長(西村さん)。
息子は90分以内に手術をすれば助かるけれど、
父親は宗教的な理由から輸血を断固拒否!
命を救いたい医師と、それでも輸血を拒否する父親の、
正義と倫理の戦いが繰り広げられます。

セットはシンプルに机とイスと電話。
舞台中央天井から一筋の水が砂時計のように流れ続けていて、その音がBGM。

人は立ち位置で正義が変わりますよね。
父親も医師も、瀕死の息子を軸に揺れます。
父親は宗教、医師は大学病院での自分の立場。
言い合っているうちに気持ちが動いて立場が逆転したり、
そういうのが面白かったんですが、少し単調。

いくら宗教上の理由とはいえ、
数分で死ぬ息子に輸血させない親という設定がリアリティなく、
共感できずちょっと残念!

けどけど、西村さんと近藤さんの演技を存分に堪能しました!
これはもう男と男の決闘。
西村さんはTVドラマの情けない役のイメージが強かったけど、
めちゃくちゃ男前なんですね。惚れた。

ラストの沈黙はよかった!
あんな重苦しい沈黙を大人数で共有できる機会は滅多にない!


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観劇No69
あひるなんちゃら「まあまあだったね。」 
下北沢OFF・OFFシアター 2012.3.3.sat
★★★★☆

おっさんらが喫煙所で立ち話するだけの男だらけの70分。
面白かった!また見たい!

バネを作る工場の昼休み、喫煙所に集まってダラダラ会話する男たち。
喫煙所と言っても、社長の一存で禁煙になったので、
コーヒー飲んだり、社長をいじったり、宇宙飛行士になった元同僚が遊びにきたり、
大きな事件もなく目的もなく、ただただダラダラ喋ってるだけ。
なのに爆笑しちゃいましたよ。
台本も台詞もうまいですね~力抜けてていいですよね~
も、大好き。

キャラも立ってましたしね。
中でも三瓶さん演じる課長(だっけか??)はひどくツボ。
平常時とパニック時の振り幅もよかったですし、
細かいことは気にしない柳のようなスタンスに危うく惚れそうになりました。
あ、間違えました惚れました。

宇宙飛行士になった元同僚。
宇宙へ行った時の感想を求められ、彼は「まあまあだったね」と答えます。
男たちはもっとドラマチックな答えを期待していたのでがっかりしますけど、
私はこの「まあまあだったね」がひどく気に入りました。
大層なことをした人は大層なことを言え、みたいな期待を裏切る気の抜けた答え。
偉い人もきっとそんくらいのことしか思ってないんじゃないの〜?


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観劇No70
瀬川塾「凄い金魚」
築地ブティストホール 2012.3.16.fri
★☆☆☆☆

タイトルが素敵。
金魚に対して「凄い」って言葉使ったことないわ。
「凄い」と「金魚」のマッチング、いいですよね。
想像が膨らんじゃいます。

ほんで、見終わった印象はサザエさん。
もしくは渡る世間は鬼ばかり。
昭和のホームドラマといった感じでしょうか。

残念ながら、渡る世間を1時間観ていられない私にはちょっと退屈。
大事件がいっぱい起きていたんですけど、終始ニュートラルな印象。
きっと年配の方が想像する「舞台のお芝居」って
こういう芝居なんだろうなぁ。




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