※文科省非公認
三度の飯よりも歴史が好きな、本の虫ならぬ歴史の虫。
勝手な解釈で、歴史をカジュアルにお届けします。
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それでは、前回の「保元のLAN」に続き、
第二弾「平治のLAN」をお届けします。
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かつての同士が敵に。平氏VS源氏、決闘へ!
「平治のLAN」
簡単に言いますと、
「保元のLAN」で勝ち組になった“与党”一派が、
内部分裂を起こした乱なのです。
しかも、前回の戦さからたったの3年間。
こんな短期間で分裂することに。
(どこかの政党と同じような気も・・・)
この乱の原因は「源氏と平氏の扱いが不平等だったから」、
ということがよく言われるのですが、
それは「源氏vs平氏」の対立構造をおもしろくしたいだけ。
(※確かに、不公平な待遇があったのは事実だそうです)
いくら昔のこととは言え、
そんな単純な理由だけでこんなに大きな戦さはしませんよね。
実際はもっと複雑な原因が絡み合っているのだそうです。
(ボクの知識では解説できそうもないので、ここでは触れません!)
ただ、間違いなく原因のひとつとなった人がこちら。
当代きっての大学者と言われた“信西(入道)”。
「保元の乱」で勝ち組になった後白河天皇の側近です。
頭脳も政治手腕もキレキレの学者であったので、
思うがままやりたい放題、政治をを仕切っていたのです。
余談ですが、
平清盛は彼から厚い待遇を受けていたこともあり、
力をつけていくわけなのですが。
しかし!
いつの時代もそうですが、
いくら世の中のためを思っていたとしても、
思い通りにやっている人のことを
快く思わない大人がいるものです。
(うまくやっていたらいたほど、反発は高まるもの)
その一人が、「藤原信頼」。
(見るからに悪そう〜。塚地が見事にハマってた!)
この方は、どうにかして“信西”を排除したいわけです。
そこで、
「清盛(平氏)ばっかりえこひいきしやがって、あの信西め!」
と言ったかどうかは知りませんが、
待遇や役職に不満を持っていた
源義朝(玉木宏)率いる源氏と手を組みます。
次第に、反信西一派は勢力を強め、
良からぬことを企てていくのです。
ちなみに・・・
歴史上、このように下心が見える展開になった場合、
必ず失敗に終わるというのがほとんどです。
やはり、ピュアに生きないといけませんよね。
(それはそうとして)
ある日の深夜、源義朝(玉木宏)をはじめとする反信西派は、
信西の屋敷を襲撃するという軍事クーデターを起こします。
その五日後、追いつめられた信西は自害し、
このクーデターは幕を閉じます。
国のためを思い孤軍奮闘したこの大天才の首は、
まるで悪党のように京都の街にさらされたそうです。
そして、ここで、ついに平清盛の登場です!
(ヒーローは少し遅れて出てくるものです)
清盛は、信西にも、反信西派の藤原信頼(塚地)にも、
自分の娘を嫁がせていたこともあり、
ずっと中立の立場をとってきました。
このクーデターが発生した時も熊野詣でに参拝中であり、
紀伊国(現在の和歌山県)でこの事件を耳にします。
(ドラマでは、友であった源義朝(玉木)に裏切られたと嘆きます)
さらに、清盛にとってショックだったのが、
自分をここまで厚く待遇してくれた信西が殺されたことです。
恩人のような関係であったから、かなり動揺したはずです。
当然、京都へと急いで引き返します。
そのまま一気に攻め滅ぼすのかと思いきや・・・
そうじゃないんです!!
清盛はまた政権奪取を狙う二条天皇派と組んで、
「クーデター返し」を企てます。
どういうことかと言いますと、
清盛は調子に乗りまくっている藤原信頼(塚地)に、
あえて一度忠誠を誓います。
一方、
藤原信頼と源氏(源義朝)にしてみると、
これはホッとひと安心なわけです。
武力・経済力ともに圧倒的な力を持っていたわけですから、
平氏がどうでるのか、気になっていたのです。
でも、なぜ、
清盛はすぐに攻めずに一度忠誠を誓っておくなどという、
面倒なことをしたのでしょうか。
それは、京都に引き返してきてすぐに決戦した場合、
藤原信頼&源氏側に天皇をとられているため、
彼らに刃を向けることは、天皇にも刃を向けることにもなり、
賊軍という立場になってしまうからです。
(このあたり、イメージと違ってしたたかな一面をみせます)
そしてある日、清盛は機会を見計らって、
後白河上皇(前の天皇)と二条天皇を連れ出し、
自らの拠点としていた六波羅にかくまいます。
こうすることで、平氏は一発逆転、官軍となり、
今度は逆に賊軍になった藤原信頼と源氏を、
正々堂々と討伐できるわけなのです。
結果は言うまでもなく、平氏の勝利に終わります。
圧倒的な武力を持っていた平氏の前に、
源氏は当分の間、歴史の表舞台から姿を消すことになるのです。
というわけで、
このように「平治の乱」も
あっぱれに解決させた平清盛ですが、
豪快なイメージとは裏腹に頭脳プレイヤーとしても、
源氏の一枚上手をいっていたわけなのです。
武力・経済力・政治力を兼ね備えた平氏一族。
それを束ねるカリスマリーダー清盛を中心に、
平氏はかつてない武士の繁栄を築き上げていくのです。
(平氏の躍進がはじまります。平清盛は武士として初めて公卿の地位を取得)
さあ、大河ドラマ「平清盛」もいよいよ終盤に!
これからは、マツケンのスキンヘッドスタイルも見所です!
とにかく、何でもいいから観てほしい!
オリンピックはじまるけど、これ以上視聴率落ちないで~!
という願いを込めて、
今回はおしまいおしまい、ベンベン!
(平家物語を語る、琵琶法師風にシメ)
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