2010年8月17日火曜日

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ここ10年ほど盛んに、世界中の都市で

「アートフェア」なるものが開催されているようです。



「アートフェア」とは、

ある程度の数のギャラリーが集り、

各々一押しの作品を飾って売るアートの見本市のことです。


世界で一番有名な現代アートフェアは

スイスのバーゼルというところで行われる「アート・バーゼル」。

世界各国から選ばれた300以上のギャラリーが集まって展示をし、

話題のアーティストを紹介します。














建物がすでにかっこいいい

http://www.art-it.asia/u/admin_ed_exrev/SsOd9YHrjepJlItXK6mT




世界中のコレクター、バイヤー、アーティストが

一堂に会する貴重な場であり、

マドンナなど有名セレブたちもくるので毎年大変注目されています。


わずか5日ほどの開催で

何百億も売り上げてしまうというおそろしいイベントですが、

厳しい選考に残って出展できる日本のギャラリーはわずか4~5件。


ゆえに「アート・バーゼル」に出展できるということは

一流のギャラリーと認められた、とっても名誉なことなんです。

死ぬまでに、死ぬまでにかならず行きたい!



そしてそういったアートフェアは日本でも各地で催されています。

もちろんバーセルほど大規模ではありませんが、

日本で一番大きいと思われるのは「アートフェア東京」。


http://www.artfairtokyo.com/about/より





今年で5回目、毎年有楽町の国際フォーラムで催されています。


なんと有料(驚くの私だけ?)一般1500円。

美術館と同じくらいのお値段ですね。

でも、毎年チケット売り場が長蛇の列!


普段行列を見て愛おしい気持ちになることは滅多にありませんが、

ここに来て大行列を見ると走ってハイタッチしたくなる!

当然誰もそんなテンションではありませんのでこらえますが。



今年もすごい人でした。

普段、静かで緊張感たっぷりのなか鑑賞することが多いけど、

フェアとなると、魔法にかかったように

ギャラリストや作家と気軽に話せて、

精神的に作品との距離がものすごく近いんです。


正直美大の卒展のようなブース形式に若干抵抗はありますが、

(…なんらかのトラウマが残ってるのやも)

アートが『商品』として扱われている潔さは新鮮です。


高価な作品ももちろんありますが、

若手の作家さんだと2~3万円台の作品もあります。


去年の話ですが、同行していた友人がある作品を購入しようか迷っていました。

「もう一回りしてから決めれば」と、ひと呼吸つかせたつもりが

戻ってくると予約済みのシール。

まるでセールのようにすぐ売れてしまいます。

友人が残念がっていると(ごめんね…)ギャラリーの方からすっと名刺が。

買い損ねてしまった作家さんの新作や、ギャラリーに新しく入った作品などの情報を

メールでお知らせしてくださるとのこと。

こういう風に自然とギャラリーとつながるきっかけも作ることもできるんですね。


今回は最終日に行ったせいか至るところにシールが!

もっと売れろ~。




「アートフェア東京」のおもしろい点は現代アートだけではないところ。


古美術・工芸を扱うギャラリーも参加しているので、

急に浮世絵があったりして、しかもモノホンの北斎の肉筆だったりするので

とてもびっくりします。


北斎を展示していた「角匠」さんのブース
版画は
3万円~販売していたそうですが(それも驚き)肉筆は15000万円。

http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2087より



















新旧乱れ合いの、雑多で多様な雰囲気は体調を整えていかないとダウンしちゃいそうです。

プレスリリースによると今年は来場者5万人を突破。

過去最高の来場者数とのことでした。

ブース料がものすごく高いとか…噂はありますが、

もっともっと活性化して、

バーセルのように世界有数のアートフェアになってほしいものです。

不況に遮られず、この流れが恒久的に続きますように…。



とか今年も願いながら会場を後にエスカレータに乗ると、

目の前にどこかで見たことのあるおじさんが。


こ、小山登美夫さんじゃないっすか!

あ、あわわわわ。(さっきも会場で見かけたし、何度か見かけたことあるけど)

超至近距離!どっきんこ!!


うーん、

こ、これが日本一の画商の背中かぁ~。

かばんかぁ~。

おしりか~(ヘンタイ?)


最後にとても有り難い?ものを見れた今年の「アートフェア東京」でした。

来年も必ず行くぞ!お~!!




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