2011年7月11日月曜日

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世界4大ファッションショー。


パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク。


中でも一番大きくシーズンに影響力があるのはパリ・コレクション。


いやいや、日本でも「東京コレクション」があるし、

パリに進出する日本人デザイナーも少なくないようだし、


オシャレなんじゃないの?けっこうイケてんじゃないの?日本。

と思っていたのですが、





実際のところ「東コレ」など



ほっっとんど



世界的には注目されてない、



という話を聞きました。やだーん。





もちろん遠い、動くお金が少ない、というのもあるけど

ファッション的に「相手にされていない」…と… 


どんなに慰め合っても、それが現実、と…。



こういう話はいろんな側面があるので

一概には言えないかもしれないけれど


嘘だとも思えません。




パリ、依然遠し!





そんな(どんな?)フランスへの想いを抱え

森美術館で開催中の「フレンチウィンドウ展」に足を運びました。




この展覧会はフランスで最も権威ある

現代美術コレクターの団体「ADIAF」が主催する

『マルセル・デュシャン賞』が10周年を迎え、

その記念としてこの賞のグランプリ受賞作家と

最終選考作家、賞の名前にもなっているデュシャン本人の作品を公開しています。


「ADIAF」はフランスの現代アートの魅力を

世界に広めるために作られた団体なので

フランスのナウいアートを、一気に見ることができるのです。


以下展示作品

↓clickで拡大↓






ミシュランが、アフロヘアの茶褐色に!

これはこれでかわいい。






無数のカギが付いた自転車。パンクまでさせてます。

フランスの自転車盗難の多さを皮肉った作品。

色が絶妙。







マグリットの作品みたいに

不思議な世界。

CGじゃなく、実写とのこと。一体どうやって…











写真作品。

人形のようにも人間のようにも見える。

異常な美しさ。









ピカピカに磨かれたヘルメット。

室内全域、観客も映りこむ。







天井はなにやらタイルで覆われて… 



下には丸い球体が転がっている。









よく見ると天井の映り込みが

ドクロになってます。ロック。









展示の終盤、タイトルのもとになった

デュシャンの代表作「フレッシュ・ウィンドウ」を

踏まえた作品。









ロケーションと相まって、ため息の出る美しさ。







フランスのアートコレクター宅を再現した部屋。
そこかしこに作品がごろごろ。

ほんとにこんなところに住んでるの??

ほんもののコレクター恐ろし!





まとめて見てくと、

なんとオシャレでユーモアの効いた作品が多いことか。


そしてこのバランス感覚、


日本人には遠いなあ。




いやいや日本には独自の〜で開き直ると

ケータイはじめ、ファッションの様についついガラパゴス進化してしまい、

いつまでも亜流でいてしまう。

世界の誰かが気づくまで知られないなんて

今の時代、寂しすぎる。

やっぱり本流を意識してないと、いけないわ。



ところで、この展覧会は現代美術をわかりやすく紹介している反面、

見る側を厳しく試している、そんな気もしました。



なぜなら、

20世紀の現代美術に最も影響を与えた作家

デュシャンが賞の名前だから。



デュシャンといえば… 




<泉>1917年作




便器を作品にした人… 



現代美術の始まりを作ったデュシャンを理解できるか否か、

フランス人コレクター達の究極の問いに緊張し、

そして、改めて襟元を正された気持ちでした。



参考資料、掲載写真…森美術館公式ブログより




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