
あまり日本の社会に必要とされていない
クラシック音楽の、魅力を伝えることに挑戦する
ことにした「ミュージック・シーラカンス」。
1月という事で、初回は毎年元旦にNHKで放送される
「ウィーンフィル」の「ニューイヤーコンサート」
について語らせていただきます。
日本でこのジャンルが話題になるのは
年末の第九を除けばこの時ぐらいのものですが、
たぶん、あらゆるクラシック音楽番組の中で
一番視聴率がある番組ではないかと。
ちなみに今年、本国オーストリアでは
瞬間最大視聴率・64%という記録を
成し遂げております。
日本以外の国にも衛星中継で生放送されていて、
一年に一回、小国オーストリアが世界の注目を集める
イベントでもあるわけです。
2世紀以上前の音楽なぜ、これほどワールドワイドに
視聴されているかというと、
演奏しているウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(ウィーンフィル)の演奏が素晴らしい
(とされている)のと、ヨーロッパの貴族文化の
空気に触れられる数少ない機会だからでしょう。
ウィーンフィルというのは、1842年…
…オーストリアにまだ皇帝がいて(かのハプスブルク家)、
現在の4倍の領土を持っていた(昔は海軍があった)頃…
楽都ウィーンの精鋭が集まって設立されたオーケストラ。
(ウィーンには、音楽を愛した皇帝や貴族のおかげで
ヨーロッパ中から最高レベルの音楽家が集まっていた。)
毎年、音楽専門雑誌が選ぶ世界のオーケストラ
ランキングで上位3位以内に入り続けていて、
「The オーケストラ of オーケストラズ」といっても
とりあえずは間違いではないでしょう。
いま残っているクラシック音楽が最高に盛りあがった
19世紀以来の伝統を最高の技術で伝えていて、
録音されたレコード・CDの数は幾星霜。
芸能界で言うところの成田屋(市川宗家)さん
一門のような存在です。
つまり、実力(それもあるけど)云々の前に
格が違うわけです。
(語りたいことが多くて書ききれないので次回に続く)

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