
Colum No.2 さよなら シャンプーの神様
みなさん、神様って信じますか?
私は特に信じている宗教が
コレといってあるわけではないですが、
結構信じています。
だから厄払いとかお守りとか
そういった類いのものは信じてやるタイプです。
(神様が関係あるかわかりませんが・・・)
私が信じている神様の一人にこんな神様がいます。
そう、それは・・・
シャンプーの神様。
(読むのやめないで。)
一日で一番無防備な瞬間・・・。
それはシャンプーの時間。
リンスもだろ!という反論があるかと思いますが、
リンスよりも泡の多いシャンプーは、
目が開けられないので、やはりシャンプーが最も無防備な瞬間でしょう。
シャンプーをしている時に、幽霊が背後にいたらどうしよう。
シャンプーをしている時に、誰かにシバかれたらどうしよう。
こんなこと、
誰もが一度は考えたことあるのではないでしょうか。
そんな瞬間を守ってくれる人なんていません。
そう、みなさんシャンプーの神様を信じましょう!
そして快適なシャンプーライフを!!!
(シャンプー教でも作ろうかな。。。)
なんて思っていた矢先、
シャンプーの神様を少し信じられなくなってきました。
それはコレを見たから。
ドーン。
北野武監督最新映画。
アウトレイジ。
(前置き、長っ!!!)
キャッチコピーは「全員悪人。」
北野監督、久々のコテコテの
バイオレンスムービー。
舞台は、ヤクザ社会。
手段を選ばないヤクザ達が、互いを騙し、傷つけ、殺し合いながら、
うえに上がろうとする究極の下克上ムービー。
最後に誰が生き残るのかっ!?
もうシャンプーの神様なんて関係なしっ。
シャンプー中でも、バシバシ殺されます。
この映画にヒーローは一人もいません。
悪いヤツナンバー1を決める。
正義のないこの映画は、見た事のないフシギな感覚を与えてくれます。
しかも、それが逆にリアルで自分に置き換えると
「イヤだなー」と思ってブルッとしたり・・・。
気付けば映画が終わっていた感じでした。
注目すべきは、セリフ。
「てめーぶち殺すぞ!このやろう!」
「誰に向かって口聞いてんだ、殺すぞ!」
「なめてんのか!こらっ!」
北野武
椎名桔平
加瀬亮
三浦友和
北村総一朗など
豪華俳優陣から放たれるこのセリフは圧巻の一言。
スカッとします。
殺し方も北野流。
いままで見た事もない斬新な殺し方で、
ドンドン出演者が死んでいきます。
(ネタバレするので具体的には伏せておきます。)
まさかこの人が!というキャラクターが次々といなくなる裏切り。
全員、腹の奥底では何を考えているかわからない恐怖。
少しだれた所で挿入されるナイスタイミングのバイオレンス表現。
こんなことを書いていると、
ただバイオレンス好きと勘違いされそうですが、
(そうなのかもしれませんが、、、)
映画においてバイオレンスな表現というのは、
良質なエンターテインメントだと思います。
私は「より多くの人に感情の揺さぶりが起きる」ことが
いいエンターテインメントだと勝手に思っているのですが、
バイオレンスな表現にはそれをクリアする力強さがあります。
「怖い!」「痛い!」「キモチ悪い!」
暴力的表現をみると万人がそう感じる。
これは1つの感情の揺れ。
ここに別の感情が入ってくると
揺れが揺さぶりに変わり、魅力的な作品になるのではないか、、、
な~んて思っています。
そんなこんなでシャンプーの神様を信じられなくなった私は、
その日の夜、目を開けてシャンプーをするのでした。
総評。
シャンプーの神様を返せ!!!
それでは・・・
さよなら。
さよなら。
さよなら。